医学豆知識

2026年2月

熱性けいれん

子どものけいれんで最も多く、38度以上の急激な発熱に伴いけいれんを起こします。初発年齢は生後6カ月~6歳で、意識はなく、眼球を上転させ、手足をつっぱったり震わせるような左右対称性のけいれんが起こり、2~3分以内(長くても10分以内)で止まります。けいれんが起こった時は、衣服を緩め、嘔吐による窒息を防ぐため横向きに寝かせ、口の中に物を入れないでください。ロの中を傷つけたり、吐物を気道に押し込む原因になります。経過を医師に報告してください。生後6カ月未満の場合、けいれんが10分以上おさまらない、嘔吐を繰り返す、意識障害が続く、手足に麻痺が残る時は、すぐに救急病院などへ連れて行ってください。元気な場合は救急処置はいりませんが、初めての時は半日以内に小児科を受診してください。熱性けいれんの大部分は6歳位までで自然になくなりますが、ジアゼバムという薬による予防もありますのでご相談ください。

2026年1月

聴こえ(きこえ)8030(はちまるさんまる)運動」について

2024年の夏に、イギリスの医学誌「ランセット」で、認知症の発症リスク要因の第1位が難聴であるという研究結果が報告されました。これを受けて、現在耳鼻咽喉科領域では「聴こえ8030運動」が展開されています。「聴こえ8030運動」とは、80歳での平均聴力を30dBに保持しようというもので、平均聴力が30dB以内であれば、日常会話にほとんど支障がなく、周囲とのコミュニケーションが円滑にできるため、認知症の発症予防につながります。難聴を自覚したり、周囲から難聴を指摘されるようなら、耳鼻咽喉科で聴カ検査を受けて補聴器などの必要性について相談してください。また、一般的に65歳を過ぎると、加齢による難聴が始まりますので、自覚がなくても年に一度は聴カ検査を受けて、聴力のチェックをしておきましょう。それが将来の認知症の発症予防につながることになります。